「スモールハウス」を読んで

僕は昔から制限がある中で作られているようなものが、自覚はあんまりないのだけど結果的に好きなようで

等々、興味を持って本を買ってみたり調べたり、はては買ってみたりしています。

そんな中先日id:nagayamaが「スモールハウス」という本をツイートしていて、上に書いたような事が好きな自分にとってど真ん中のタイトルだったので、すぐにAmazonで注文して数日放置した後、ようやく読み終わりました。

スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方 (DO BOOKS)

スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方 (DO BOOKS)

  • 作者:高村 友也
  • 出版社/メーカー: 同文館出版
  • 発売日: 2012/08/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

公共・社会の仕組みを上手く使いことが、これからの生活を豊かにするヒントなのかも

本の内容はAmazonや他のブログのレビューを見ていただくほうが速いので、メモ代わりに書いておくと、以前読んだことがある「塔の家白書」と「TOKYO 0円ハウス」とかなり共通項が多いなあという印象を強く持ちました。

「塔の家」白書―六坪に住んだ二○年 (住まい学大系 10)

「塔の家」白書―六坪に住んだ二○年 (住まい学大系 10)

塔の家白書は、建築家「東孝光」さんのご自宅で、日本の建築史に残る名作「塔の家」について書かれた本で、どのような構造で出来ているかだけでなく、作られた経緯や狭いながらも工夫された空間の作り方で都心で上手く生活する方法を提案してくれています。

本の中で「書斎は近所の喫茶店」だったり「スモールハウス」と同じように公共の設備を上手く使いながら、自分が住みやすい(この本では都心に住むこと)環境を構築する方法が紹介されていて、また狭い空間の中をいかに工夫し、厳選したアイテムで生活をしているかを紹介しています。

そして「TOKYO 0円ハウス」の本では、ホームレースの人が作ったお家の構造や空間を活かす工夫、またどのように路上で豊かな生活を送っているかをまとめた本で、こちらも上で紹介した本と共通する話が書かれています。

TOKYO 0円ハウス 0円生活 (河出文庫)

TOKYO 0円ハウス 0円生活 (河出文庫)


日本という国は、最近は暗い未来の話も多いですが、他の先進国と比べても圧倒的に整備がされているインフラがあったり、図書館なども各自治体できちんと整備されている国だと僕は考えています。
また今の日本は核家族を軸にした間取り、人に合わないようになっているマンションなどの構造で、僕自身これじゃあ人同士がが会話や交流の中で、新しいものを創りあげたり・仮に貧しくなったり大変なことがあっても支え合えるような仕組みにはならないから、ストレスが溜まったり追い詰められる人が増えてきているのではと思っています。

そういった今の世の中の課題を今回紹介した本に共通する

  • 必要以上な投資は行わない
  • 良くも悪くも公共の仕組みを利用する

という点を上手く自分の生活に組み込めば、昔の長屋・近所付き合いとは違う形で、人々がそれぞれの領域に閉じこもってしまった「核家族」的生活スタイルから、新しい近所付き合いの仕組みが生まれるのではないかと思っています。

家族という単位で考えても、バブル時期を軸にした精神構造を変え

  • 土地が増えれば道具も増える
  • 投資が増えれば維持費も増える
  • 維持していくには稼ぐ必要がある
  • 稼ぐことがままならない世の中になってきている今、それがストレスに
  • 稼ぐために時間・身体を犠牲にするから豊かになれない
  • 家族の接点も減る

というスパイラルに陥らないためにも、今回読んだ「スモールハウス」と家にあった2つの本をもう一度読みなおして、これからの自分のライフスタイルを考えて見ようと思います。