震災から一年を振り返るNHKのドキュメントを見て

明日に備えて寝ようと思ったら、NHKのドキュメントに目を奪われてしまった。寝る前に見るにはとにかく重すぎる内容ではあったが、この場合は目を逸らしちゃ駄目だと最後まで見た。

明日の番組表を見たけど、予想通り震災特番ばかりだな。番組をやらなければいけないのはわかるが、まず傷つく人への配慮が考えられていなそうな番組が若干あるのが気になる。

震災に対して使われる「絆」という言葉への個人的な違和感

あと震災の記録、そして被災地の今を伝えたあとに「絆」を強調しようしているが、被災地ではむしろ絆が人の心を傷つけるきっかけになっていたりする配慮はあるのか心配である。

NHKのニュースで報じられていたのは、被災地では例え血の繋がった家族だとしても、被災状況や家族が犠牲になったかどうかで、相手に気を遣ったり関係が疎遠になったり、家族が離れ離れになって過ごす中から気持ちのすれ違いが生まれるケースが増えているという。
こういった状況の人達に「絆」を大事に何とかしましょうという伝え方は、あまりにも荒っぽい伝え方であり、確実に被災地の方の気持ちとは違うものになってしまっていると僕は思う。

被災地以外の人間が被災地を想う事は大事だけど、当時や今、首都圏に居る自分たちが不安になった気持ちを、「絆」という言葉・気持ちにただ変換させただけで、被災地の方に寄り添った形ではなく自分のための言葉にしていないか。

どうも首都圏の人間のエゴとしての表現として「絆」という言葉を、自分自身も含め安易に使おうとしていないか、自分自身に問わないといけない。

明日は特に民放の特番が「絆」強調主義になってしまうのだろうなあ。もっと忘れてはいけない現実を突きつけるような、問題点を指摘していく中で、立ち上がろうとされている方の話を放送して欲しいと僕は思う。

僕としては、小さな子供がいるので彼女と息子を置いて被災地に行き、お金を落としてくるボランティアをしてくるという事はできないが、現地の経済を回すことに貢献することは出来ると思うので、情報を集めそして紹介していきながら、「絆」ではなくこの震災を忘れずに「支える」ことを出来る範囲で行うと思う。

あと忘れないというところではもう一つ僕自身が取り組んでいきたい事がある。それはマンションの防火管理者として、マンションの防災計画や住民の皆さんへの啓蒙活動を行うことだ。
ただ役職になったから最低限こなすのではなく、僕が意識的に行動することによって、マンション内という狭い中ではあるけれど、震災の教訓を少しでも活かし、実際に首都圏で大規模災害が起きた時の被害を最小限にすることが出来ればと思う。