今更だけど「HUG Tokyo 2012」に参加してきた時の事を書いてみた

もうすでに一ヶ月が経過してしまっていますが、HUG Tokyo 2012に参加してきました。

「ブログを書くまでがHUG Tokyo 2012です」というところで全然書けていなくて、終わったなあと思っていたら、id:onishiさんが書かれていたのでw、今なら間に合うということで書いてみました。

レポート的なものはすでに書かれている方も多いので、僕はHUG Tokyo 2012で行われた「ワールド・カフェ meets. はてな」で僕が考えたことをまとめてみます。

以下HUG Tokyo 2012の帰りに電車で箇条で書いていたものに追記をして載せてみます。

僕のオープンインターネット体験

僕にとってのオープンインターネット体験とは、自分のブログで体験した経験そのものだと思っています。

会ったこともない方・憧れていたような方が、僕のブログを見て何らかのアクションをしてくれたその痕跡がはてなブックマークはてなスターであり、さらにはてなブックマークをつけていなくても、アクセスログという痕跡を見ることで、多くの方が僕が書いたエントリーを読む時間を作ってくれたことに興奮を覚え、また情報を発信する仕事をしているものとして責任を感じる事ができました。

周りに起きたオープンインターネット体験

もう一つのオープンインターネット体験は、僕の奥さん(id:fantasticfuture)が妊娠をして出産し子育てをしていくなか経験していることです。

彼女が妊娠した際の話になりますが、インターネットが無かった時代は、妊娠・出産・子育ての悩みというのは、

  • 周りの姑など人生の先輩から聞いたり
  • 悩みを共有するのは病院で出会ったママ友さん
  • 公園デビューの時

だったりしたと思いますが、今は核家族になったり価値観の多様化に伴い、必ずしも共感しあえない人との出会いを強制されてしまったり、不要な人間関係の気疲れに悩んだりするケースもあったと思います。

悩みを聞いてもらいたくても、もう外に出て話をしに行く余裕が無いほど疲弊していたり、外出しようと思ったら子供が体調が悪くて外に出る事ができず、ストレスをためているケースも良く伺っていますし彼女もそうでした。

それがインターネットが普及して、mixiのコミュニティー・はてなハイクTwitterなどのツールのおかげで、仮に育児に関して悩みを打ち明けられる人が周りに一人もいなくても、日本全国を対象にすれば出会えるチャンスがあったり、上に書いたように外に出られないような状況でも、悩みを共有し励ましあう事が出来るようになって、彼女を含めたママさんにとって、本当にこれらツールが支えになっているのを見て、こういった事例も一つのオープンインターネット体験なのではと僕は考えました。

はてなハイクTwitterハッシュタグなどは、本人が「誰かの役にとか」「メモで」とか考えていないで発信した情報が、誰かの役に立つ例だと思います。
無意識レベルで、全く知らない人のためになる形になるのも、オープンインターネットの一つの側面なのではないでしょうか。
ただTwitterの場合は母数が多く、ある子育てハッシュタグを見ていてもネガティブな事がどうしても多く目についてしまったり、「授乳なう」というのがある時間帯に大量にあったり、ノイズになってしまう部分もあり、良くも悪くもはてなハイクの現状や雰囲気がちょうどマッチしているんじゃないかと思います(笑)。

2012-05-01 追記

このエントリーを読んだ彼女から若干ぼくが認識していたことが間違っていた、ここに書いていないこと以外にも良い面などがあったという指摘を受けました。
時間が出来たらまた別のエントリー等で補足させていただきます。

インターネットが目指す次のオープンインターネット体験

今までは積極的に発信しよう・世の中に貢献しよう・ネット上にいる人たちと関わろう、とアクションをした人が、成功体験を得ているのが今までの例だと僕は思います。

この場合、モチベーションが高く批判的意見に対しても我慢・対峙出来る人でないと、気持ちが続かずに途中で活動が止まってしまったり、またそういった事例があるとそこまでモチベーションも高くない人は、デメリットをイメージして発信していないのが実際だと思います。

これからはここで書いた、モチベーションはそんなに高くなくても、有益な知識・情報が発信出来る人。
さらにはモチベーションなんか無く、ただ日々思う事を発信している人でも、誰かの・人類の役に立つ、また発信した人の成功体験になるようにして行く事が、オープンインターネット体験の次のステップになるのではないかと僕は考えています。

インターネットに関わる人間が、意識するべき次のオープンインターネット

ぼーっとざっくりイメージしてみるとこんな事が思い浮かびました。

  • 発信を促進させる
  • 怖いという気持ちを抑える仕組み
  • 誰かのためにを無理せずに
  • 質問した形でも貢献。答えた人も貢献。
    • それがお互いの次のオープンインターネット上でのモチベーションに繋がり、それぞれの「オープンインター-ネット体験」になる
  • 思うがままに発信した事、面白いと思って反応した事でも体験になる
  • 例えば年寄りの方で公民館などで開催されている講座などには積極的に参加するような人はいる。
    • 公民館や街の真ん中にある自治体の掲示板のほうが人を集めたり、積極的にさせている場所・機能がある
    • ネットにもそういう場所は用意できないのだろうか。

きっかけとなる場所の提供

  • Aについて意識的に見に来たサイトで、無意識・潜在的にあったBへの興味・問題点について気がつく
  • オープンインターネット体験に繋がりやすい情報は、オープンな場所に書かれるように。ブログやまとめサイトに書かれるような事が友達周りにしか公開されないのはある意味世の中の損失
    • クローズにふさわしい情報はクローズに
    • でもクローズにふさわしいと思って発信した情報でも、オープンにすると価値を増す情報はどうやってオープンにしていくかは大きな課題

他にもTwitterFacebookでオープンに書かれていても、短いつぶやきになってしまい検索エンジンに出てこない有益な情報があるのも、Togetterを利用するなどではなく、情報を発信する本人が例えば「この情報はツイートせずにブログに書こう」と思ってもらえるようにする事も、サービス事業者として大事な事だと考えます。

はてなは、はてなダイアリーでツイートのまとめを自動投稿できる仕組みを用意していますが、はてなブログには自動投稿の仕組みよりも、Togetterみたいに自分のツイートを簡単にブログの本文のように書き込ませてから、編集し投稿出来るような仕組みを用意して、Twitterで分断されてしまった有益な情報を、ブログとして再編集して掲載出来るフローを用意して欲しいと思います。→ id:jkondoid:onishi

今は「次のレベルのオープンインターネット体験」を用意できるプラットフォームを用意している段階

このエントリーで書いた事は、すでに人によっては「ここでとっくにやってるじゃん」と思われる事もあると思います。

ただ上でも書いたようにHUG Tokyo 2012でid:jkondoが紹介したような事例は、マッチョにアクティブに活動しているような方が、偶然にも恵まれ、また実力も備わっていたからこそ生まれた変化で、それ以外のネット上にある事例も同じようなケースがほとんどだと思います。

なのでこれからのインターネットの10年は、Twitterfacebook、もちろんはてなのサービスなどが当たり前の前提になる時代になるからこそ、マッチョじゃない人・アクティブじゃない人が発信した情報でも、集合知のような形でもなんでも良いので、情報を得た人発信をしていた人双方に、喜びや次の役に立つ情報発信へのモチベーションになる仕組みが生まれてくれればと思っています。

僕は今はその黎明期で、InstagramやPinterest、はてはTogetter、ちょっといろいろ問題もある状態かもしれませんがNAVERまとめなどのサービスが出てきていると思うので、その後により洗練されたサービスが世に現れることを期待し、さらにそのサービスをはてながリリースすることを期待したいと思います(笑)。

最後にHUG Tokyo 2012を企画された id:Ichinoseki

本当に楽しく、また公私に実りある時間を経験することができました。本当にありがとうございました。