台風がきっかけでTwitterを本質的に理解できた気がした
先週は、日本の各地で台風による被害や、大変な思いをされた方がいると思います。
僕自身は船橋市に住んでいて、出勤するために総武線を利用するんですが、全く動かない状態になってしまい、「こりゃまいったなー」と思いつつ自宅に戻って、電車が運転再開するまで、はてなグループ内で仕事をしたので、特に疲れたとか大変だったとか感じないで済みました。
こんな1日を過ごす中で、Twitterやネットのあちら側で活動をする価値について思った事があったので書いてみます。
情報を持っていない人間は必要以上に動揺する
電車が止まっている中で一番気になるのは、いつ運転が再開されるかだと思います。周りを見るとケータイでパケット通信をしないような人ほど、駅員に何度も質問しては眉間にしわを寄せている感じで、ケータイで運転状況を確認している人も、周辺でパケット通信をしている人が多くて遅くなっているし、ようやく繋がったサイトでも、駅の中で発表している情報と同じレベルしか提供されていない状況で、結局イライラしている感じでした。
挙げ句の果てには、振替輸送の案内に対して「どうしてこんなに混んでいるんだ!!」と叫ぶおじさんがいるしw、冷静に考えれば振替輸送で人が大勢移動するのは理解できるし、怒る必要も無いと思うのに、人は正確な情報を入手できないと、普通では考えられない形で答えを導いてしまうのだなーと思いました。
これが酷くなると「台風が来た時にこんな風になる社会が悪い」「だから自分は悪い事をやっても許される」みたいに考えを肥大させる人も出てきそうです。特に大地震が起きたりしたら間違いなくこういう人が出てきそうなので、自分も気をつけないといかないですね。
最近こんな漫画を読んでいたので、余計に考えてしまいました。
- 作者:古屋 兎丸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/09/09
- メディア: コミック
- 作者:古屋 兎丸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/12/09
- メディア: コミック
- 作者:古屋 兎丸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/03/09
- メディア: コミック
- 作者:古屋 兎丸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/06/08
- メディア: コミック
- 作者:古屋 兎丸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/09/08
- メディア: コミック
マスコミや交通機関が発表する情報は役に立たない
僕自身最初は駅で、iPhoneを使って情報収集をしていたのですが、各交通機関は「運行を停止しています」の一点張りだし、Yahoo!などのポータルサイトでも、各交通機関の情報は集まっていても、僕が知りたい路線は一つだし、内容も変わらないので、意味があるものではありませんでした。
むしろ僕が調べたかったのは
であって、ポータルサイトでは入手は不可能だし、駅員さんに聞いたとしても、駅員さんも情報収集が仕事ではない(駅の安全な運用が仕事)ので、この方法も無理でした。
そこで役立ったのが、Twitterが提供する「Twitter Search」でした。
マスコミやGoogleを凌ぐ、リアルタイム検索
試しにTwitter Searchで「総武線」「京成」などで検索すると
- JRの駅員が暴風域に出るまでは運転再開しないと言っている
- 京成は動いているけど、幕張駅から東京側の駅は入場規制があって、今から電車に乗るのは難しい
- 山手線は一度動いたけど、倒木で再度止まった
などの内容が、Twitterに参加しているユーザーがどんどん書き込んでいるのが、リアルタイムで検索することが出来、それぞれの情報は断片的な「つぶやき」ですが、一つ一つの情報を把握して整理すれば、上に書いたような情報を簡単に理解することが出来ました。
同時にYahoo!のニュースなどもチェックしましたが、「どこの路線が止まっていて何万人が足止めを食らって混乱している」程度で、今現実に混乱している人にとって有益な情報ではありませんでした。
今までTwitterの印象は「つぶやきをベースにユーザとの繋がりを楽しむ場所」というイメージがありましたが、これからは「今」を知るために有益な情報を入手出来る場所という認識も付け加わりました。
各ユーザーが思ったことを「つぶやく」だけなのに、その情報が集まると、マスメディアでもGoogleでも不可能な、リアルタイムな情報を入手出来るというのは、本当に凄いことだと思います。
アメリカもイランの現状を知りたいがためにメンテナンスを止めさせたり、中国の大地震や民族問題の時にTwitterが注目されることがありましたが、自分が今回の台風で当事者になって、Twitterの情報が役に立ったおかげで本質が理解出来たと思います。
5年後に、Google対Bing対Twitterという情報発電所の対決の図式が出来て、それぞれが特徴的な検索形式を発展させていけば、情報を入手する方法にも幅が出来て、より便利な形になれば良いと考えました。
- 作者:コグレ マサト,いしたに まさき
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2009/10/09
- メディア: 新書